Le CharmeYJ白雪の藤丸にはまって作ってしまったwebsiteです

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7th August, 2014
Short Story/
Fujimaru, the New Hachiohji Head of a ward, has stationed !/藤丸新八王子区長、着任!をup
1st August, 2014
Five Years After the Battle in Shinjuku 3-4をup
4th July, 2014 サイト開設



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Five Years After the Battle in Shinjuku 1


20年前と全く変わらないニューヨークのタイムズ・スクエアの繁華街に藤丸は少しため息をついた。
自分が知っているニューヨークはTV画面の映像だけだが、それでも目の前のめくるめく虹色の都会に今の東京は全然かなわない。
ーお前は箱入りだからな。驚くなよ。
K.K.の気遣いも余計なお世話だった。
"Hi, shy boy, what’s wrong?"
"No, not at all. I’m OK."
ホテル近くで少しどうしようか迷っている藤丸に話しかけた、すらりとしたアフリカン・アメリカンの女性が心配そうな表情をする。
"I am looking for a hotel I reserved and I suppose the hotel is near here. So I think I need no help. Thanks for your kindness."
ただでさえつり目できつい藤丸の視線とぶっきらぼうな言葉に、親切を申し出た女性は特にそれ以上気にする様子もなく、”That’s all right”といって去って行った。
ーオレがガキに見えたのかもな。
5年前よりは大分男らしい体つきになったとは思うのだが、日本人の男性にしても細身で、艶のある長い黒髪を上げている容姿は、大柄でがっしりした欧米のしかも米国人たちの中では、下手をすると10代前半に間違えられる事もある。
ーま、パスポートはあるし、チェックインは問題ねぇよな。
藤丸が言った滞在するホテルは、本当に女性のヘルプがいらないくらい、すぐ目の端にあって場所は分かっていたのだ。
ただ、その視線の先に、自分の到着を知らせるのが良くない人物がいる以外を除いては。
ーまいったな、あいつ多分オレの事知ってそうだ。
今回の渡米はある程度米軍に知られてもいいのだが、 さすがに日本にいた時に、こっちの動きをスパイしていたと分かる部門には知られたくない。
その関係者と分かる人間がホテルの近くにいて、やべぇ、別の所に泊まろうかと考える。
ー!それよりは、、
Good ideaを思いつき、藤丸は携帯の見慣れた番号をプッシュして相手が出るのを待った。
"Hello, Fuji. Not talk to you so long. What’s up?"
低いケン似の声がすぐに藤丸の番号に気付いて答えた。
"Hello Dad and thanks for picking up my call so late evening. I would like to ask bit of your help about this person."
藤丸は懸念の人物の映像を愛用端末から、電話の主に送った。
"You would not like to be seen your arrival by him?"
"Yes."
それで電話は切れた。
OKとか言っていた気もするが、すぐに目の前からあの男が消えてくれたので、電話の主の素早い行動に感謝する。
ーThank you Ken’s Dad. 諸刃の剣だけどな。
あの顔はずっと東京でグリムロック・オリジナルの動向をスパイしていた奴だ。米国がオリジナルを狙っているのは分かっているが、オフィシャルに東京にその事はもちろん言って来ていない。
ーできれば、オレが帰るまでここにいるのは奴らにバレないといいけどな。
ケンの父親へこっちの動向を知らせてしまうのは計算内だし、連絡を取るのは意図があってのことだ。
東京での悪夢のような経験から、たとえ米国がグリムロックオリジナルを持ったとしても碌でもないことが起きるのは分かりきっている。
ただ、それを避けるのに、今までのように尊がオリジナルを保持していれば大丈夫なのかを、ここ数年調査を続けており、米国での懸念材料をさらに確かめるのが今回の藤丸の渡航目的だった。
ー毒林檎(グリムロック)が落ちてから、身体が軽いぜ。
藤丸は追っ払った追跡者に安心して、自分がいた場所から1ブロック歩いて、最低限の荷物が入ったスーツケースを引いてホテルのエントランスに入る。
その、一歩入って今の東京にはないモダンなデザインと、広々としたロビーを照らす、上品で柔らかい光のグリーンとパープルの間接照明に少し驚いてから、レセプションへ向かいチェックインを済ませるのだった。

「おい、いきなり俺の親父に連絡取るってどういう手順だ。心配になってくるぞ。」
ホテルの部屋からいつもの連絡をした藤丸は、ケンの久々のたしなめのセリフを聞いた。
「いいんだよ。親父さんにはオレが来てるって知られた方が。」
これからいつ帰るか分からない任務の藤丸は答える。
本当は不安だ。10年来慣れていた右手もなくなってしまって、自分は電気関係には強いと思っているが、グリム・ロックが落ちてからこの5年でどんな最新技術が生み出されているか分からない。
特に今日目にした虹色のニューヨークの印象で、藤丸は自分が本当に狭い東京の中にいたという事実を痛感した。
ーケンの話や色々東京で情報収集して準備してきたけど、 実際目で見ると圧倒されるぜ。
多分、頭の中にそれなりに知識としてはあるのだろうが、目の前にある生の事実と頭の中のそれと全然内容が繋がらず、さすがに一日では理解度が追いつかない。
—でも、ホントによかったぜ。3年前のあの時引っかかって・・・
藤丸は東京で集めた情報をいつもの愛用端末から呼び出して、早速今後のプランを再考し始めた。



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